この記事では、京セラの平均年収やボーナス、退職金、なぜやめとけと言われることがあるのか5つの理由、向いている人、向いていない人、入ってよかった、後悔している口コミ・評判、体験談、将来性などについてわかりやすく解説しています。
京セラの給料・収入・平均年収
京セラが発表している有価証券報告書によると、京セラの平均年収は684.0万円となりっています。
国税庁の「令和元年民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は436万円です。国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、資本金が10億円以上ある国内企業の平均年収は約618万円です。
京セラは資本金が10億円以上あるため、京セラの平均年収は国内の平均の約1.12倍あり、平均より77万円ほど高いことがわかります。
京セラの平均年収は、日本の平均年収よりも約1.57倍の約248万も高く、同じく資本金10億円以上ある国内企業の平均年収よりも約1.11倍の約66万円も高いことがわかります。
以上のことからも、京セラの平均年収は、国内でも有数の高水準であることがわかりますね。
参考:
職種別の平均年収
openworkの社員・元社員の口コミをもとに、京セラの職種別の平均年収を算出した結果がこちらです。
表
出典:openwork「京セラ株式会社」
一口に京セラと言っても、職種によって最大約200万円程度の差があるようです。
実際の年収は、役職や等級、勤続年数によっても変わってくるため、参考程度に見てくださいね。
年代別の平均年収
openworkの社員・元社員の口コミをもとに、京セラの年代別の平均年収を算出した結果がこちらです。
表
出典:
・openwork「京セラ株式会社」
・doda 年代別年収
上記の数字や口コミからもわかるように、京セラは年功序列の傾向があるようです。また資格別に実績評価される傾向もあるようです。
基本的には、年齢が上がるにつれて、順調に給与も高くなっていきます。
45歳以上から課長・部長などの管理職が増え、年収1,000万円以上の社員が出てくる傾向があります。
openworkとdodaの口コミから算出した結果、日本の年齢別平均年収よりも、京セラの年齢別平均年収は190~350万円ほど高いことがわかりました。
役職別の平均年収
openworkの社員・元社員の口コミをもとに、京セラの役職別の平均年収を算出した結果がこちらです。
表
参考:openwork「京セラ株式会社」
京セラには昇格試験があり、合格すると階級が上がり、給与も上がっていきます。
入社4年に「3年次論文」という昇格制度があり、入社7年目に「主事補試験」という昇格試験がありますが、基本的には年功序列で多くの人が30代前半で係長まで昇格することができ、年収700~800万円を超えます。
40歳前半になると「副参事試験」がありますが、これ以降の試験に合格し、昇格できるのは一握りということで狭き門となっています。
課長・部長クラスになると年収1000~1200万円の高年収が見込めます。
京セラと競合他社の年収比較
京セラと競合他社の年収を比較した結果がこちらです。
表
参考:各企業の有価証券報告書
京セラの平均年収は電機業界内では中堅の水準といったところでしょうか。
ちなみに、京セラは京都府内企業の売上高ランキング1位の企業です。
京都の電機業界内では、京都系電機大手5社の一角であり、京都で最大手の電機メーカーです。
京セラのボーナス
京セラでは、年2回(6月と12月)ボーナスが支給されます。
転職情報サイト「キャリコネ」の口コミによると、京セラのボーナスは基本給の4.5~6ヶ月分になるそうで、40代で平均150万ほどだそうです。
ボーナスが何ヶ月分になるかは組合決議で決まり、不景気でも安定して貰えるということで多くの方が満足しているようです。
京セラの退職金
京セラの退職金制度は、退職一時金と企業型確定拠出年金を併用しています。
従業員や元従業員の口コミ調べてみたところ、具体的な金額はわかりませんでしたが、「残業代もきちんと出るし、基本給が高いので、勤続年数に応じてそれなりに高い退職金が出ると聞いてる。」という口コミが多かったです。
他のライバル企業と比べても遜色ないほど出ているそうです。
なぜ京セラはやばい・やめとけと言われることがあるのか3つの理由
京セラはブラックだから
京セラ・KDDIの創業者・稲盛和夫。稲盛式経営のポイントは、「フィロソフィー(企業文化)」と「アメーバ組織」にあります。
会社の一員としての判断基準である「フィロソフィー」、社内を小さな集団(アメーバ)に分け、独立採算で「全員参加経営」を実現させる「アメーバ組織」。
一見すると聞こえはいいが、稲盛式経営の、「フィロソフィー(企業文化)」と「アメーバ組織」の実態は、ときに社員にとって過酷に感じることもあるようです。
その実態は、京セラの内部告発本『京セラ 悪の経営術』(瀧本忠夫/イーストプレス/1999年)に見ることができます。
「京セラで驚いたのは、とにかく残業時間が恐ろしく長いことである。さらに、ほとんどの人が朝早くから来る。」
引用:『京セラ 悪の経営術』(瀧本忠夫/イーストプレス/1999年)
稲盛式経営では、時間当たりの収益性をアメーバ単位で測定します。「売上を多く、経費(人件費を含む)を少なく」するために競争させられるアメーバの責任者は、数字が悪ければ降格させられることになります。
「稲盛名誉会長は責任者クラスが大変困るようなシステムを作り上げ、そのシステムにより、責任者クラスが率先して従業員を奴隷のごとくこき使わざるを得ないような手をよく考えたものだ。」
引用:『京セラ 悪の経営術』(瀧本忠夫/イーストプレス/1999年)
このように京セラでは、稲盛式経営の「フィロソフィー(企業文化)」と「アメーバ組織」の概念が根強く残っているため、京セラはブラックだといわれることがあるかもしれません。
京セラはパワハラがあるから
転職会議の口コミを調べてみたところ、パワハラに関する口コミが11件ほど見つかりましたました。
・善良な人は多い。ただ、中間管理職以上になると、上意下達のプレッシャーに追い詰められてパワハラ管理職化する人が増えてくる。当人の責任以上に経営層のマネジメントの問題が大きい。
引用:https://jobtalk.jp/companies/2477/answers?topic=%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%8F%E3%83%A9
・組合活動等時間外活動が多く今の時代に即していない。年末に論文を時間外で書くなどもあり出さないと査定に関わるなどちょっと古臭い体質がある。事故を起こすとさらし者のように追求される。セクハラ、パワハラも普通にある。
・社内でパワハラや暴力があっても表だって問題にならない。というよりパワハラや暴力を振るった方が、部下や同僚を強く指導している、仕事を真剣に考えているということで逆に評価される社風がある。昭和の体育会系の会社。これから社会が進む方向と逆行しているので改善したほうが良いと思う。
このように京セラでは昔からのパワハラ体質が拭いきれていないため、パワハラがあるといわれることがあるかもしれません。
京セラはきついから
京セラフィロソフィやアメーバ経営など稲森名誉会長独自の経営手法が徹底されており、経営の一貫性はあるが、各月の目標達成のノルマがきつい一面がある。採算を徹底的に追求する会社なので、赤字部門の風当たりが厳しく、それが数期続くようであれば撤退の決断も早い。
引用:https://jobtalk.jp/companies/2477/answers?topic=%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%9E
【良い点】
引用:https://jobtalk.jp/companies/2477/answers?topic=%E4%BC%91%E3%81%BF
福利厚生につきましては、非常に充実しています。
【気になること・改善したほうがいい点】
残業の多さにびっくりします。
休みも休日出勤などあり月の休みはあまりありません。
お金が全てと割り切って働けるならオススメしますが、休みや自分の趣味に時間を使いたい方は正直キツイと思います。
部署によっては定時で退社できるところもありますがどこに配属されるかわからないのでそれは運任せになります。
【良い点】上司には部下を強く指導(激しく叱責する、怒鳴る)するタイプが多く、鍛えられるので仕事はできるようになります。ただ、メンタルが強くない人にはきついです。
引用:https://jobtalk.jp/companies/2477/answers/3038416?presco_sid=3132.1389.60.1DV0c7c9o3837740
【気になること・改善したほうがいい点】組織として協力して成果を出しその喜びをわかちあうというより、個人プレーで成果を出し個人として評価をされたい人が多い気がします。そのため組織内の人間関係がぎすぎすしがちです。それが苦手な人にはおすすめできません。
現場ではきつくてたいへんでしたが、学ぶことは非常に多くいまでもその経験は役立っている。特に満足も不満もなかったが、夜勤を含む交替勤務は、若いうちは可能であるが、年をとるにつれて、体力的にもきつくなっていった。作っているものがものだけに、いずれは工場閉鎖もやむを得なかったのではないでしょうか。個人的にはそう感じます。
引用:https://jobtalk.jp/companies/33081/answers
このように京セラでは、稲盛式の「フィロソフィー(企業文化)」と「アメーバ組織」を踏襲している責任者や部署が少なくないため、京セラはきついといわれることがあるかもしれません。
京セラの将来性
京セラを受けて見ようと思うんだけど、将来性はあるのかな?
京セラを受ける前に、将来性や今後の見通しが気になりますよね。
京セラは将来性が期待できる企業であり、さまざまな取り組みを通じて競争力を向上させています。
京セラの将来性について、
- 京セラの現状
- 京セラの課題と対応策
- 京セラの今後の見通し
に分けて、それぞれわかりやすく解説していきますね。
京セラの現状
京セラはどんな会社かご存知ですか?
京セラに興味を持っている方も多いと思いますが、京セラの現状について詳しく知っておくことは、就職活動においても有利になります。そこで京セラの現状について、事業内容や業績、経営方針について解説します。
京セラの事業内容
京セラは、ファインセラミック部品や半導体部品、電子部品、切削工具、太陽光発電システム、宝飾品、セラミック日用品、通信機器などを製造・販売するメーカーです。
京セラの技術の源泉は、ファインセラミックスと呼ばれる高性能な素材で、これを応用してさまざまな分野で革新的な製品を開発しています。
京セラは、情報通信、自動車関連、環境・エネルギー、医療・健康という4つの重点市場に注力しており、特にスマートフォンやIoTなどの通信機器やサービスでは高いシェアを誇っています。
京セラの業績
京セラは、2022年3月期の売上高は1兆8389億円(前期比20%増)と3期ぶりに過去最高を更新しました。営業利益は1489億円(同2.1倍)、純利益は1,484億円(同65%増)という好業績を達成しました。
これは、コロナ禍においても通信機器や自動車関連部品などの需要が堅調だったことや、コスト削減や効率化などの取り組みが奏功したことが要因です。
また、2023年3月期の売上高は2兆253億3200万円、(前期比10.1%増)、営業利益は1,285億1700万円(同13.7%減)、純利益は1,761億9200万円(同11.4%減)を記録し、引き続き成長を目指しています。
京セラの経営方針
京セラの経営方針は、「共生」を理念に掲げています。
これは、「人間尊重」、「公正・公平」、「相互信頼」、「相互協力」、「共存共栄」、「社会貢献」という6つの基本原則に基づいて、社員や取引先や株主や地域社会との良好な関係を築きながら、社会的価値と経済的価値の両立を目指すというものです。
また、「心をベースに経営する」というモットーを掲げており、社員一人ひとりが自ら考えて行動し、自己実現と社会貢献を目指しています。
京セラの課題と対応策
京セラの現状をふまえて、どのような課題があるのでしょうか?
京セラは幅広い事業を手掛ける企業であり、ファインセラミックスを中心に多様な技術を有しています。
では、京セラが直面している主な課題とその対応策について見てみましょう。
課題
- 半導体関連ビジネスの需要拡大に対応するための生産体制の強化が必要です。
- ファインセラミックスの需要をさらに拡大するために、市場へのアピールと競合他社との差別化が求められます。
- 5GやADAS、IoTなどの新興分野における技術革新に対応するために、継続的な研究開発と投資が重要です。
対応策
- 半導体関連ビジネスにおいては、企業からの引き合いが強いため、需要に応えるための投資を進めることが重要です。先端装置の受注残を豊富に持っている企業に対しても、応えきれる体制を整える必要があります。
- ファインセラミックスの需要拡大を図るためには、市場へのアピールが不可欠です。独自の技術や特長を活かし、競合他社との差別化を図ることが重要です。顧客に対してファインセラミックスの利点や付加価値を伝え、需要を喚起する努力が必要です。
- 新興分野における技術革新に対応するためには、継続的な研究開発と投資が欠かせません。5GやADAS、IoTなどの分野において、京セラの技術を活かしたソリューションの開発を進めることが重要です。さまざまな実験や検証を行い、新たな市場への参入を目指します。
これらの取り組みにより、京セラは持続的な成長を実現し、将来に向けて更なる飛躍を目指しています。市場の変化に柔軟に対応し、技術革新や事業拡大を通じて競争力を強化していくことで、京セラの将来性は一層の期待が寄せられています。
京セラの今後の見通し
京セラの今後の見通しはどのようなことが予想されるのでしょうか?
共感の文章:近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業にとって不可欠な要素となっています。京セラもDXを進める中で、AIやビッグデータの活用拡大が求められています。しかし、京セラのITシステムはこれまで各部署間で互換性がなく、異なるシステムが混在しているという課題がありました。
そこで、京セラでは部門横断のDX組織を中心に、製造、営業、管理部門におけるシステムの共通化やデータベースの統合などを進めています。全社共通のデジタルプラットフォーム基盤を構築することで、細分化された小集団ごとの採算管理とデータの連携を両立させ、グループ全体の総合力を最大限に発揮することを目指しています。
また、京セラはスマートファクトリーという取り組みを進めています。滋賀野洲工場をモデルに、独自開発のデジタルプラットフォームを活用した次世代工場のデジタル化を推進し、他の工場にも展開していく計画です。これにより、モノづくりの効率性や品質向上に貢献することが期待されています。
京セラはDXの推進やデジタル化に積極的に取り組むことで、競争力を向上させ、売上高3兆円達成を目指しています。
京セラが掲げている、売上高3兆円におけるセグメント別業績目標は、コアコンポーネントが売上高7500億円、事業利益率17.0%、電子部品が売上高5000億円、事業利益率20.0%、ソリューションが売上高1兆5000億円、事業利益率15.0%となっており、これに新規事業関連で売上高2500億円が加わる見通しとなっています。
京セラは売上高3兆円を目指すために、持続的な成長策を展開しています。これには、好調な3つの事業セグメントの最適化や社内外との連携強化、新規事業創出への取り組みが含まれています。さらに、環境に対する取り組みも重要視しており、温室効果ガス排出量の削減や再生可能エネルギーの導入など、脱炭素への長期的な目標を掲げています。
グループ全体のデジタルプラットフォームの構築やスマートファクトリリーの展開や持続的な成長策、環境への取り組みなど、多角的なアプローチを進めることで、京セラは将来への見通しを明確にしています。
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