機械設計はやめとけ?天才じゃないとついていけない?向いている人5つの特徴、今後はAI自動化で仕事がなくなる?将来性は?

機械設計はやめとけ?天才じゃないとついていけない?向いている人5つの特徴、今後はAI自動化で仕事がなくなる?将来性は?

本当にこの道に進むべきなのか気になっていますか?

機械設計エンジニアは、ものづくりのプロとして、高度な技術や知識を活かして、さまざまな製品を設計する仕事です。機械設計エンジニアになれば、やりがいや魅力を感じることができると思っているかもしれません。

でも実際は、機械設計エンジニアには大変なこともたくさんあります。例えば、覚えなければいけないことが多すぎたり、納期に追われて残業が多かったり、設計者としての責任感が重くのしかかったりすることから、一部ではやめとけと言われることがあるかもしれません。

また、設計の発想力や創造力が足りなくて、上司やクライアントにやり直しを何度も命じられ、天才でセンスがないとやっていけないのかなと悩んでしまうこともあるかもしれません。

この記事では、機械設計エンジニアの給料やボーナス、退職金、やめとけと言われることがあるのか5つの理由、向いている人の特徴、将来性、今後の予測について徹底解説しています。

この記事を読むことで、機械設計エンジニアの真実が見えてくるだけでなく、自身のキャリア選択において、あなたが機械設計エンジニアに向いているかどうかも判断することができます。機械設計の舞台裏に迫り、未来への一歩を踏み出しましょう。

機械設計エンジニアの給料・収入・平均年収

厚生労働省が発表している「令和3年度賃金構造基本統計調査」によると、機械設計の平均年収は、587万円ほどとなっています。
・平均年齢:41.5歳
・勤続年数:14年
・労働時間/月: 166時間/月
・超過労働: 18時間/月
・月額給与:382,600円
・年間賞与:1,281,700円
・平均年収:5,872,900円
出典:令和3年度賃金構造基本統計調査|厚生労働省

国税庁の「令和元年民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は436万円ですので、日本の平均年収よりも高い水準であることがわかりますね。

機械設計エンジニアのボーナス

ボーナスが出るか出ないかは、職種や企業の就業規則によって異なりますが、機械設計では多くの企業がボーナスを支給しているようです。

転職サイトの口コミによると、ボーナスが出る場合は、年2回(7月、12月)、または年3回(8月・12月・3月)で基本給の4~6ヶ月分支給されれば良い方だそうです。

機械設計の平均月収は41.5歳で38万円ほどですので、ボーナスは基本給4~6ヶ月分で152~228万円ほどだと予測できます。

機械設計エンジニアの退職金

退職金ががもらえるかどうかは、職種や企業の就業規則によって異なりますが、機械設計の場合、多くの求人で退職金ありとなっており、多くの方が退職金を受け取れているようです。

転職会議、openwork、ライトハウスなどの口コミサイトで、機械設計の退職金に関する口コミを探してみましたが、ほとんど見つかりませんでした。

参考までに、少し範囲は広くなってしまいますが、東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)」によると、製造業の平均退職金は、高卒1,080万4,000円、大卒1,148万7,000円となっています。

参考:中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)

なぜ機械設計エンジニアはやめとけと言われることがあるのか5つの理由

機械設計エンジニアという職業に興味がある方も多いと思います。機械や製品の設計に携わり、社会に貢献できる仕事ですからね。

しかし、一部では機械設計エンジニアはやめとけと言われることもあるようです。なぜなのでしょうか?

なぜ機械設計エンジニアはやめとけと言われることがあるのか、以下の5つの理由が考えられます。

  • 覚えなければいけないことが多すぎる
  • 業務量が多すぎる
  • 納期に追われるため、残業が多い
  • 設計者としての責任感があり、プレッシャーを感じやすい
  • 人間関係が複雑な場合は大変

では、これらの理由について、詳しく見ていきましょう。

覚えなければいけないことが多すぎる

機械設計の仕事は、自分のアイデアを目に見えるカタチとしてな製品化できることが醍醐味でもあります。

機械設計は、作るものによって必要な知識が違い、それぞれの分野で学ぶべきことが多すぎて大変だと悩む人も多いようです。

どの材料を使うか、強度は十分か、耐熱性は大丈夫かなど、要求されたものを作るためには、当然多くの知識が必要になります。

大学で勉強する4大力学「材料力学」「熱力学」「流体力学」「機械力学」の基礎をもとに、自分で初めて設計をしていくわけですが、職場の先輩のダメ出しやアドバイスを受けながら、一つ一つ覚えていくしかありません。

しかも、一度学んだらそれで終わりというわけではありません。機械工学の世界では、技術は常に進化しているので、常に最新の情報を学んでいく必要があるのです。

機械設計はやりがいもありますが、学ぶべきことが多い大変な仕事でもあります。

業務量が多すぎる

機械設計には、製品の設計、図面の作成、プロジェクトの管理など、幅広い業務があります。

また、機械設計者は設計の中心的な業務以外にも、サプライヤーとの打ち合わせ、材料の手配、設備のメンテナンス、スケジュール管理、新人教育など、様々な業務を行っています。

これらの業務の中には、設計者でなくてもできるものもありますが、機械設計者は多くのことを行うので、すべてをこなせなければなりません。

結局、機械設計者は残業が多くなってしまうのです。

キャリアアップすればするほど、設計・製図の仕事は派遣社員に任せ、社員はプロジェクト全体を担当するようになります。

納期に追われるため、残業が多い

機械設計者の仕事は、仕事量の多さに加え、納期が厳しいことも特徴です。

機械設計者の中には、一度に複数のプロジェクトに携わる人もいます。

それぞれのプロジェクトに納期があるため、1つが完了しても他のプロジェクトは未完成のままです。

人手不足の職場であれば、一人一人が担当する仕事の量はさらに多くなり、いくら残業しても終わらないケースもある。

新製品の開発が順調に進まなくとも、納期には間に合わせなければならない。データ測定や試作では、思ったような結果が出ないことも多い。

しかし、最終的な納期はあらかじめ決まっているので、開発がスムーズにいかなくても、納期は守らなければならないのです。

また、突発的なトラブルへの対応も求められるので、常に納期に追われることになります。

仕事量の少ない部署への異動を希望する方法もありますが、機械設計者のニーズは高く、実現は難しいでしょう。残業が全社的に多い場合、異動できるかどうかは、社内で別のポジションが見つかるかどうかにかかっています。

設計者としての責任感があり、プレッシャーを感じやすい

機械設計の仕事には、設計に問題がないかを関係者が検討する「デザインレビュー」があります。この構造はちゃんと選ばれたのか、強度は大丈夫なのか、もっと安く作れないのか、などをチェックする会議です。

若手のうちは、このデザインレビューでほぼ間違いなく「No」と言われるでしょう。なぜなら、先輩社員の方が経験が豊富で、他人が設計した製品の欠点を発見しやすいからです。

もちろん、こうした経験から学ぶこともありますが、「No」が続くと、あきらめの気持ちが出てくるかもしれません。

デザイナーである以上、何か問題が起きたら自分が責任を取らなければならないと思うこともあるでしょう。

しかし、何でもかんでも責任を取る必要はないのです。どうしてその機械を設計することになったのか、質問されるかもしれませんが、会社のルールに従っていれば、クビになることはありません。

人間関係が複雑な場合は大変

機械設計エンジニアは、自分の設計した製品を実現するために、さまざまな人と協力しなければなりません。自分の部署やチームのメンバーはもちろん、他の部署や外部の協力会社、顧客などとも連携する必要があります。それぞれの立場や要望は異なるため、人間関係をスムーズに保つのは簡単ではありません。

特に上司や先輩との関係が良くない場合は、仕事がしにくくなります。上司や先輩からの指示や評価が不明確だったり、不公平だったりすると、モチベーションが下がったり、信頼関係が崩れたりします。

また、上司や先輩と意見が合わない場合は、自分の考えを伝えるのが難しかったり、納得できない決定を受け入れることになったりします。

これらのことは、仕事の効率や品質に影響するだけでなく、ストレスや不満を感じる原因にもなります。

機械設計エンジニアは天才でセンスがないとついていけない?

機械設計エンジニアになりたいと思っているあなたは、こんなことを悩んでいませんか?

  • 機械設計エンジニアは天才でセンスがないとついていけないのではないか?
  • 機械設計エンジニアに必要な発想力や創造力はどうやって身につけるのか?
  • 機械設計エンジニアになるためにはどんな勉強や経験が必要なのか?

もしそうだとしても安心してください。機械設計エンジニアは天才でセンスがなくても十分に務まります。その理由は以下の通りです。

機械設計エンジニアに必要なのは知識や技術、チームワークやコミュニケーション能力、探究心やチャレンジ精神です

機械設計エンジニアに必要なのは、まずは知識や技術です。機械の仕組みや性能を理解し、設計するためには、基礎的な数学や物理学、材料学、CADなどを学ぶ必要があります。これらの知識や技術は、天才でセンスがあるかどうかとは関係なく、勉強や練習を通して身につけることができます。

次に、チームワークやコミュニケーション能力です。機械設計エンジニアは、一人で仕事をするのではなく、他のエンジニアや上司、クライアントと協力して仕事をすることが多いです。チームワークやコミュ力があれば、他の人の意見や要望を尊重したり、自分の考えや提案を伝えたり、フィードバックから、自分の発想力や創造力を高めることができます。チームワークやコミュ力は、天才でセンスがあるかどうかとは関係なく、経験やトレーニングを通して身につけることができます。

最後に、探究心やチャレンジ精神です。探究心やチャレンジ精神があれば、自分の興味や関心に従って、さまざまな分野やテーマについて調べたり、実験したり、試行錯誤したりすることができます。そうすることで、自分の発想力や創造力を鍛えることができます。探究心やチャレンジ精神は、天才でセンスがあるかどうかとは関係なく、努力や環境を通して身につけることができます。

天才でセンスがある人は機械設計エンジニアに向いているのか?

機械設計エンジニアというと、難しい数学や物理が得意で、斬新なアイデアを次々と出してくるような人のイメージがありますよね。

でも、実際には、そんな天才でセンスがある人だけが機械設計エンジニアになれるわけではありません。もちろん、天才でセンスがある人は機械設計エンジニアに向いているかもしれませんが、それだけでは不十分です。

天才でセンスがある人は、自分のアイデアや発明を実現することに熱中するかもしれませんが、それだけでは機械設計エンジニアとして成功することは難しいです。

なぜなら、機械設計エンジニアは、自分のアイデアや発明だけではなく、他の人のニーズや要求にも応える必要があるからです。例えば、製品のコストや安全性、環境への影響などです。これらの要素を考慮しないと、製品は市場に受け入れられないかもしれません。

また、天才でセンスがある人は、自分の考え方や方法論に固執する傾向があるかもしれません。しかし、機械設計エンジニアは、自分の考え方や方法論だけではなく、他の人の考え方や方法論にも柔軟に対応する必要があります。

なぜなら、機械設計エンジニアは、一人で仕事をするのではなく、他のエンジニアや上司、クライアントと協力して仕事をするからです。自分の考え方や方法論に固執すると、他の人とのコミュニケーションや協調性が低下するかもしれません。

機械設計エンジニアは天才やセンスよりも、結局はやる気が最重要です。

以上のように、機械設計エンジニアになるには、天才でセンスがあるかどうかよりも、基礎知識や技術、チームワークやコミュニケーション、探究心やチャレンジ精神が重要です。これらの要素は、天才でセンスがあるかどうかとは関係なく、努力や経験によって身につけることができます。

逆に言えば、天才でセンスがある人でも、これらの要素が欠けていれば、機械設計エンジニアとして成功することは難しいかもしれません。

ですから、機械設計エンジニアになりたいと思っているあなたは、天才でセンスがないと務まらないと思わないでください。自分の能力や才能に自信を持ってください。

そして、基礎知識や技術、チームワークやコミュニケーション、探究心やチャレンジ精神を磨くことに努力してください。そうすれば、あなたは機械設計エンジニアとして活躍できるはずです。

機械設計エンジニアは、人々の生活や社会に貢献する素晴らしい仕事です。あなたの夢を応援しています。

機械設計エンジニアの将来性 今後はどうなる?

機械設計の分野でも、高度経済成長期やバブル期には、多くのエンジニアが採用されました。それらのエンジニアは間もなく定年を迎え、今後続々と定年退職していくことが予想られます。

高齢者の就業率が低くなり、年齢層のバランスが崩れ、人手不足が懸念されているため、機械設計の分野を目指す若者の参入は有利な状況です。

近い将来、機械設計を含む多くの仕事がAIに取って代わられるかもしれないと危ぶまれています。機械設計では、強度計算や干渉シミュレーション、CADでの製図などは、早い段階でAIに代替えされるともいわれています。

ただし、仮にAIが進化したとしても、AIでは代替えが難しい部分があるのも事実です。人間にはAIにはない「感性」があるからです。

例えば、AIは機能的なデザインを生み出すことはできますが、見た目や美しさを考慮して製品を作ることはできないかもしれません。

また、お客様の声を聞き、問題解決の提案をしたり、製品に携わるさまざまな人とのコミュニケーションがうまく取れないと、良い製品をデザインするのは難しいかもしれません。

以上のような仕事はAIに置き換わっていく可能性がありますが、単に「AIに仕事を奪われる」のではなく「AIにこれらの仕事を任せて、人はより創造的な設計に注力することが出来る」とも考えられます。

ただ仕事がなくなるのではなく、AIを使ってより革新的な製品を設計することに注力すべきです。

AIには難しいと言われている感性や創造性は、人間ならではの大きな強みであり、今後おとずれるAI時代を生き残っていくうえでカギとなるでしょう。

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